運転は小うるさい軍曹殿に任せておこう。仮に迷ってとんでもないところに出たとしても、もはや、これ以上状況が悪くなることもあるまいて。
ジョシュアはそう思いながら、降りてきた睡魔に身をゆだねた。風が耳を切る音が、鋭くさわやかに鳴っていた。
多分、ジョシュアは、夢を見るのだろう。それは、彼の知らない草原の大地で風に吹かれる夢かもしれない。
軍曹殿とジョシュアが、基地につく頃には、冷たい大都会にゆるやかな風がまた吹いてくるかもしれない。
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