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あらすじ
○国の北側に「辺境」と呼ばれる謎の領域があった。
そこは、人が入るべきではない場所とされ、
聖域として恐れられてきた。
そこには、万物を創造した精霊が住まうといい、
その精霊を守るために、辺境には、人に似て人にあらざるもの
である妖精と呼ばれる精霊の子供たちが住んでいた。
羽を持ち、美しい容姿をした女性はそのまま「妖精」と呼ばれるが、
男性の方は、人よりも背が高く、力が強く、狼のように
集団で行動することから「狼人(おおかみびと)」と呼ばれた。
だが、狼人とこの国の間には古い確執があり、
人間達は狼人を恐れながら生きてきた。
○謎の日蝕が続くある日、元盗賊のレックハルドは、
町の有力者の娘、マリスに一目ぼれし、彼女に相応しい人間に
なるために、盗賊から足を洗い、行商人になる事を決意する。
しかし、そのときにした借金を踏み倒して逃げたため、
後から風体のよくない借金取りに追われる羽目に。
捕まってあわや、というところで、レックハルドは、
とおりすがりの猟師に助けを求める。快く彼を助けてくれた
猟師は『ファルケン』と名乗る。
レックハルドは、用心棒をかねて、ファルケンを道連れに
しようとたくらみ、巧みな言葉で彼を味方に引っ張り込むが…。
実は、このファルケンが、辺境と深いかかわりを持っていたのだった…。
毒舌家で冷たく傍若無人なレックハルドと、
親切だがどこか不器用なファルケンの旅模様と
そして、裏できしみ始める世界の危機の物語…。
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